故小川忠太郎先生の「刀耕清話」(杉山融 著)を久しぶりに開きましたが、
今更ながら、とてもためになることが書いてあったことに気付かされました
剣道の基本の第一は、「正しく」ということです。「正しい」ということは、「自然」という事です。
当たり前のことなのですが、多くの剣道家が当たり前にできていない
ましてや少年剣道でここを教えるのはとても難しい!
(なるほど、正しい構えとは自然な構えのこと、また正しい姿勢とは自然な姿勢のことであったのかと、得心の第一歩が始まります。)と著者
ところが、実際には、色々な癖が付いてしまう。「力み」と言うんだね。肩へ力みが来る。これも癖だ。それで「正しく・正しく」と最初はやっていく。中段の構えにしても、こう立つ。これは自然だ。これで太刀をとる。左手、こう持つ。これまではいい。右手を添える。ここで狂ってしまう。ここで皆、こうなっちゃう。腕の上筋(うわすじ)に力が入ってしまう。肩へくる。腕の下筋(したすじ)で持たないといけない。上筋は柔らかく力を抜いて…(中略)肩に力が入ると、その影響が全部に出る。肩に力が入ると腰が抜ける。その影響が精神にも及んで、焦ってくる。つまり、打ちたくなっちゃう。総崩れだ。
まさに多くの剣道家の悪癖を指摘してくれている
そして指導している子供達にもこのことを咀嚼して教える必要がある
「刀耕清話」には、剣道の悩みが晴れて稽古内容が充実するありがたい講話が散りばめられています
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