立礼も座礼も、礼のはじめと終わりは必ず相手に注目します。
背筋を伸ばし、前に倒したときはいったん動作を止めて、相手にタイミングを合わせるために“間”を取ります。
特に上位の者よりも早く起こさないように気を配ることが大切です。
一日の稽古で、何十回も行う礼とはいえ、普段の心がけがないと形だけの雑な礼になり、なかなかタイミングよく美しく、とはいかないものです。
丁寧な礼をタイミングよく行う方法として「礼三息」の教えがあります。
「上体を倒すとき息を吸い、倒して止めるときに吐き、戻すときに吸う。」
これを実践することにより、礼のタイミングはもとより、前に倒すとき息を吸うことによって、胸郭が張り背中が曲がらず上体を真っ直ぐに保つことができます。
また、座礼では倒したとき吐くことによって腹圧がなくなり深く曲げることができるようになります。
「礼三息」を心がけて、呼吸と身体の動きを合わせれば、美しい礼ができるようになります。
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